US :Tower Publications, Inc. 1980 $2.25
UK :Granada Publishing 1981 £1.25
Scanners – Leon Whiteson Based on the original Screenplay by David Cronenberg
ノベライズのLeon Whiteson(1930-2013)はジンバブエに生まれ、米国で亡くなった作家。
「スキャナーズ」は北米1991年1月公開なので、映画公開直前の80年年末に出版されたのだろう。一時期、洋画のノベライズ本は日本でも定番の人気ジャンルだった。2024年日本では、邦画ホラーやTV映画化等のノベライズが人気だ。80年代当時は洋画が強かったものの、残念ながら「スキャナーズ」ノベライズの日本版は出版されなかったようだ。映画ならではのショッキング・シーンが売りだったので仕方ない。
1980年にフィリップ・K・ディックの「暗闇のスキャナー(A Scanner Darkly)」がサンリオ文庫で翻訳されたこともあり、当時は原作とかん違いした記事もあったが(潜入捜査ネタとしてひょっとしての影響はあり?)内容的には無関係。超能力者バトルなら、小説「ユービック(Ubik)」(ハヤカワ文庫:1978年初版)や、映画「フューリー」(1978)(原作は三笠書房:78/7/31発行で翻訳あり)のほうが近い。バロウズの「裸のランチ」(1959)が描いたインターゾーンに”Senders” という集団が登場するが、そこから着想を得た説もある。ひょっとして映画「ザ・センダー/恐怖の幻想人間 THE SENDER」(1982)で描写される超能力イメージもバロウズ由来なのか?