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炎に消えた名画(アート)

THE BURNT ORANGE HERESY
Charles Willeford
扶桑社ミステリー 本体829円+税
浜野アキオ 訳

驚くべし!!誰も予想しえない空前(絶後)の
ビッグ・ギミック(犯罪) 滝本誠
偉大なるパルプ作家が放つ
史上最強のアート・ノワール
幻の画家、おそるべき罠

前半の退屈に思えるコメディぽい描写が、
後半、トンプソンばりのノワールへガッチリ転がる
意外な展開にうれしい驚き。面白い!

解説は、リンチ好きにはおなじみの滝本氏。
帯の見事なあおりにつられて本買ったようなもんだが、
解説もいつもの通り面白い。

Continue reading 以下、モロネタばれに近いメモ----

以下、モロネタばれに近いメモ----

読後、あらためて本の帯を読み返すと
ほんとにその通りの本であることに
改めて気づかされる。

上昇志向の強い若手美術評論家と恋人の会話は、
まるでウェストレイクのように軽快でコミカルだ。

ところが、第2部のクライマックスで、事態はいきなり転調する。

転調後も主役カップル2人の会話は、変わらずコメディ調なのだが、
もはやストーリーは明らかにジム・トンプソンな方向へ転がりだす。

で、ノワールで無惨な結末の後、まるでマシニストのようなラスト・シーンが!
Scott Kosar か Brad Anderson なら、読んでいても不思議ではない。

幻の作家が、若き美術評論家へ贈るプレゼントも凄い。
死んだハエに込められたメッセージの辛辣さ!
いやあ、面白かったす。

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2004年12月04日 01:03に投稿されたエントリーのページです。

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