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国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

[ book ]


佐藤優
新潮社 ¥1,600+税(古本¥680)
2005/3/25 発行
2005/4/25 四刷

「これは国策捜査だ」外務省、検察省を震撼させる衝撃の内幕手記

最初から最後までぶれることなく「特定の読み手」を意識して描かれているところが、さすが外交官。
おもしろかった。

この手記は、不特定多数の「大衆」向けには書かれていない。

あくまでも出所後「自分が関わるであろう人々」に向けて書かれた本だ。
省庁や外交戦略を暴露することがこの本の目的ではない。

あくまでも釈放後の生活で関わるであろう人に対して書かれた佐藤氏の再就職用履歴書だ。

一見生々しく描写されたかのような「敵と味方」や「状況」も、「国策捜査」というややボカされた大状況をベースに語られるため、あらゆる描写が恨み節にならないようにあらかじめ設定済みである。すべてが「見えざる大局」をベースにしたゲームとして語られるため、一見名指しで非難されている人に対しても、そんなに嫌味な印象が残らない。そりゃそうだ。本の目的がそもそも暴露による敵の殲滅などではなく、自己PRであることからくる必然としての効果なのだ。なるほど外交の妙かも。

「為政者側」の理屈を学習する教材として、たいへんおもしろく読んだ。

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2006年08月29日 23:56に投稿されたエントリーのページです。

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