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エキストラ

[ etc ]

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Michel Gondry 監督作 "Interior Design" エキストラに2日参加w

Tokyo
2008年公開予定

ある日、ネットでなにげにエキストラ募集中との情報を目にする。
なんと、東京を舞台に、ボン・ジュノ、ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックスというものすごいコラボ!
こんな機会は一生に1度きりだろう。で、躊躇せず応募。申し込んでからしばらく、すっかり忘れたころに事務所から連絡があった!

Joon-ho Bong の "Shaking Tokyo" にも1日参加したのだが 天候のせいでロケ弁もらって小一時間待機しただけで解散だった。ちょっと残念w

それから数週間後、ゴンドリー監督作には幸運にも2日間参加できたのだった。

■某日 新橋 某所

朝、5時起床

朝6:30、新橋駅ドトール前に集合。
10人前後集まったところで、少し離れたビル街路地に停められた小さなロケバス前へ移動。いきなりキャスティング開始。ヤクザ、郵便配達、宅急便、労務者数名、OL2名、ほかグループに分けられる。役がついた人は用意された衣装に着替えて待機。それっぽい服を着るとそれらしく見えるのがおかしい。
私はジーパンにジャンパー姿でほかグループに。駅前のパチンコ屋前が現場だった。

撮影開始。パチンコ屋の看板は暗いまま。パチンコ屋前の歩道を、主役の藤谷文子がよろよろ歩いてくると、通りすがりの老婆に声をかけられるというシーンらしい。なぜか藤谷嬢は松葉杖で片足は木の棒?ほんものの足は特殊効果用のグリーンタイツ。通行人はすべて用意された我々エキストラだ。

パチンコ屋の前をなんどもなんども往復させられる。さすが巨匠、フィルム使いたい放題。何人もスタッフがいたのに、撮影の何回分かは、エキストラじゃない通りすがりの人が混じってしまっていた。自転車のおっさんとか、サラリーマンとか。いいのかw で、いいかげん疲れてきたところで、パチンコ屋の電飾に灯りが入った。で、またもや撮影。やっと監督のOKが出る。

一旦、ロケバスに戻りヤクザと労務者の人は、サラリーマンに変身。すげえ!つか、まるでプロの人。駅前から離れ、おおきな交差点にある銀行前の路上に移動。撮影の準備に時間がかかるようだ。待機。待機。待機。待機・・・

昼飯の時間に。またまた歩いて、ビル街の某事務所に。参加記念としてTシャツを1着もらう。

現場に戻り、撮影開始。狭い路上に、大道具さんが用意した植木を囲む低い柵(遠目に見えるとほんものにみえるが、実際の場所にはそんな柵は存在しない)に腰掛ける文子嬢。シチュエーションとしては、疲れた文子嬢が腰掛けると、その前を何人も通行人が通り過ぎ、やがて・・・というちょっとした特撮シーンらしい。でまたもや人払いがいいかげんだったせいで、通行人に普通の人がなんどか混じってしまっていた。撮影しているからただでさえ狭い路地なため、一度なんか知ってか知らずか不明なサラリーマンが、思いっきりエキストラのサラリーマン役の人に肩でぶつかってたりしたから酷いもんだ。

またもや何度も何度も撮影を繰り返して一旦休止。ここでは見学だけに終わったがおもしろかった。監督みずから文子嬢の足のギミックを操っていた。ローテクだけどああいうのはやっぱりCGじゃ味がでないからダメなんだと思う。完成する絵が楽しみだ。

で、その路上から裏に入ったビルの谷間で本日最後のシーン。やきいも屋の車の横を文子嬢が通り過ぎるシーンらしい。適当にA、Bとグループ分けされて待機するが、今度は文子嬢が●●に変身してしまう特撮シーンなのでまたまた準備に時間がかかる。で、待機している間にいつのまにかグループがごちゃごちゃに。撮影が始まりそうになったので、さっきとは違うグループ分けになっていたが、Bグル-プに指示された人がいるかたまりに闖入。

撮影が始まる。路地奥から車の横を通り過ぎてこちらへ文子嬢が歩いてくるのだが、すでに●●に変身している設定なので、ぐらぐらしながらこっちに来るので怖いww!こわいよ!現場スタッフの指示で通り過ぎる何人かのグループの最後に待機。またもやなんども繰り返される撮影。そのたびに自分の出番の直前でカットの声。どうも監督は、気に入らないらしい。文子嬢の歩くコース、歩くスピードなどを何度も変えてダメだしの連発。何度も撮影しているうちに、いつのまにか自分の順序が最後から前の方へ変わってしまい、なんどかカメラの前を歩く。正確な状況もよくわからないままになんとか撮影終了。

一旦、昼飯をとったビルに戻り、解散。夕方すでに暗くなりつつあった。

■某日 横浜
6時起床
東急東横線渋谷駅8時5分発、日ノ出町駅8時47分着。駅前で簡単に今日の予定をレクチャー。20人弱?何人か新橋ロケでいっしょだった人もいる。そのままぞろぞろと歩いて移動。

9時、小さな青空駐車場で待機。即席キャスティング開始。4人ほど連れ去られる。9:40ごろ戻ってきた4人は労務者、ペンキ屋、ヤクザ風の衣装で登場。

10時5分、本日のロケ現場映画館「かもめ座」へ到着。劇中の登場人物が自主制作した映画の上映会という設定らしい。いかにも自主映画らしい手作りっぽいポスターがあちこちにはられ、受付には販売用らしいDVDパッケージも用意されている。さすがに芸が細かい。今回の待機場所は2階の観客席。撮影の対象にならないエリアには、ピンク映画とホモ映画のポスターがそのままw。

10時20分、本番開始。今回はマスコミ取材もかねているらしい。けっこうな人数の取材陣。待機、ひたすら待機。やがて昼飯、ロケ弁と参加記念のTシャツが配られる。

12時30分ごろ 昼飯 ロケ弁 幕の内弁当 食べおわる。撮影再開するも、スモークの電源がよくないらしく、映画館前の路上シーンを撮影。映画館2階の窓から見学。

14時ごろ、プロジェクターでスクリーンに「自主映画」を上映(けっこうおもしろい)しながら、ほんもののスモークを焚いて撮影。監督は、スクリーンに映る映像とスモークをシンクロさせたいのだが、なかなか期待通りにスモークが出ない。監督には通訳がベタでつきっきりだが、ついに監督自ら日本語で「バカモーン!レフト!」とブチ切れる。そんな様子を2階席から見学しながらひたすら待機。

やがてやっとこ観客役として1階へ降りるよう指示がくる。スタッフの指示で適当にバラけて座らされるエキストラ。私はちょうど真ん中、プロジェクターのうしろのほうに座らされる。こりゃいい位置かも…とひそかに喜んでしばらく、プロジェクターから後ろにはエキストラいらねえという非情な指示がwww
またもや2階の待機ゾーンへ移動。

見学中、何度も居眠り。一度、本番がはじまるときにいびきをかいたらしくて、隣のエキストラ仲間の人に起こしてもらう始末w

そして夜、どうやら監督のこだわり炸裂のために撮影延期確定なため、ロケ地近くに住むエキストラ優先で選別の上拘束決定。さすがに残る人にはタクシー代は用意されている。私は帰るのに軽く1時間30分はかかるので、残念ながらサヨウナラ。ってことは、うほ!なんだよ出番なしじゃねえかっ!

その夜、担当スタッフの人からエキストラ全員に謝罪のメールがきました。スタッフもたいへんですw

以上、エキストラ初体験の記録でした。

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2日参加したので、2着。
色違いでもらいますた。

袖のところに
A film by
Michel Gondry
と、監督の名が
プリントされてます。

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2007年11月04日 23:33に投稿されたエントリーのページです。

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