ホラー、純文学、ノワールとジャンルを横断しながらも、唯一無二の作品スタイルを貫徹する映像作家、カナダの鬼才デイヴィッド・クローネンバーグ監督の最新プロジェクトが、米国ピッツバーグ某所にて発表された。
米国の狂犬ジェイムズ・エルロイのアンダーグラウンドUSA 3部作「アメリカン・タブロイド」「アメリカン・デストリップ」「Blood's Rover」を、2009年夏・秋・冬と完全映画化連続公開するという歴史的なプロジェクトだ。
主要キャストである3人の男たちは、FBI捜査官ケンパー・ボイド=ジュレミー・アイアンズ。FBI局員ウォード・リテル=フィリップ・シーモア・ホフマン、ピート・ボンデュランド=ヴィゴ・モーテンセン、とベスト・キャストで挑む。撮影はダラス、キューバ、ベトナムと徹底した現地ロケを敢行。広大な屋外セットを建設し、CG処理したカットなど1コマもないと、プロダクション・デザイナーのカロル・スパイアーは断言する。
映画は、ケネディ、フーヴァー、シナトラら実在の人物をある事ない事作家の情念のまま情け容赦なく描くため、米国本国での公開は絶望視されている。日本公開は、有志の寄付により世界同時公開を予定しているものの詳細未定である。