的場昭弘 亜紀書房
¥1,800+税 2006/2/25 第1版第1刷
1986年4月26日のチェルノブイリの惨事はソ連崩壊の序曲となったが、当時はそんなふうにはカケラも思わなかった。1989年11月9日ベルリンの壁が崩壊したときも、ソ連崩壊までは想像すらできなかった。
そんな時代状況はともかく、浪人から学生となった当時、マルクス、アルフレッド・シュッツ、メルロ・ポンティ、カール・ポパー、といった社会学、哲学系の本を乱読しまくった。マルクスその人の著作よりも、マルクス主義的@@@、@@@的マルクス主義といったたぐいの本を読んだほうが多かった。
資本論は、いつか読もうと思ったが、当時は社会科学、民俗学、科学史から哲学へと興味は流れ、経済学に対しては興味よりも苦手意識のほうが強かった。商品論の講義はおもしろかったが、授業を超えて突っ込んだ記憶はない。
で、「資本論も読む」がおもしろかったせいで、「マルクスに誘われて」も買ってしまった。
が、こっちのほうがおもしろかった。
フランスのマクドナルド襲撃事件、世界社会フォーラム、ATTACほか、いろいろ気になるネタ満載の刺激的な本だった。