下川 耿史
作品社
2006/1/15 第1刷
2006/12/15 第3刷
¥2,000+税(借りたので¥0)
★★★★
オルタナ近現代史。力作。
江戸から平成まで、
刑罰、戦争、犯罪、ゴシップ…
あらゆる残酷写真を総括。
残酷写真の歴史を概観することで浮かび上がる日本の闇。
第1話 残酷写真の江戸から明治
第2話 明治維新と月岡芳年の残酷画
第3話 日清戦争と朝鮮人への攻撃
第4話 日露戦争と一等国への自信
第5話 災害と報道写真の誕生
第6話 関東大震災と朝鮮人虐殺
第7話 日中戦争と虐殺の広がり
第8話 南京大虐殺の虚構と現実
第9話 犯罪現場 報道写真の新しいジャンル
第10話 ナチスとホロコースト
第11話 大空襲、原爆、そして・・・
第12話 死体産業と下請け業者たち
人間の歴史とは、死体の歴史である あとがきに代えて
最後の「死体産業と…」の章はほとんど都市伝説としか思えないが、よく考えると妙な話だ。
直接は見たことも聞いたこともない(本の知識しかない)江戸時代の残酷写真はなんの疑問も抱かずに信じられるのに、現代の話になるとまるで現実味がないというのは、私の現実認識に問題があるに違いないw 頭ではそんなふうに考えられるものの、感情的なレベルではやはり現代の話のほうが信じがたいことに変わりないのだ。
著者が本書を書こうとしたきっかけは3つある。
1.「夜と霧」を読んで・・・
2.戦争体験者の体験の重さを自分がまったく理解していないことを痛感させられたことから…
3.世の中にきれいごとだけが蔓延していくことに対する苛立ち
「夜と霧」、読まなきゃいかんなあ…。
でも辛そうで…ちょっと
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