あらすじ
とあるファースト・フード店。若い浮浪者が、テーブルに残された誰かの残り物を食べ始める。2人の女性が、その様子を嫌悪感もあらわに見ている。浮浪者の若者が、女性に視線を固定すると、たちまち女は苦しみ出し床に倒れてしまった。騒然と化す店内。その場を逃げる男を、いつのまにか現れたスーツ姿の男たちが追う。他人の思考を読み取る(スキャン)超能力を持つスキャナーズの闘いが今、始まるのだ!
103分
日本での劇場公開1981年9月
劇場初公開当時、リンチの「イレイザーヘッド」と
2本立てだった。
実は「イレイザーヘッド」が見たくて
劇場へでかけたのだが
頭爆発衝撃シーンもあって
強く印象に残ったのは「スキャナーズ」だった…。
外国映画といえば、ハリウッドかヨーロッパしか念頭になかった当時、
カナダ産のSFアクション映画ということも驚きに拍車をかけた。
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たしかSTARLOGのインタビューで
クローネンバーグが
「スキャナーズ」を「スターウォーズ」と一緒だ
(兄弟喧嘩と親子喧嘩)
と、答えた記事を読んで
意外におちゃめな人だなあと
和んだ記憶がある。
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公開当時は、ディックの名作「暗闇のスキャナー」a scanner darkly (1977) が、原作であるかのような勘違い記事を読んだこともあった。暗闇のスキャナーに登場する重要なガジェットであるスクランブル・スーツは、読んだ当時は映像化不可能だと思ったが、今なら可能だ。
ディックの映画化企画といえば、クローネンバーグは「追憶売ります トータル・リコール」で脚本までいったが、実現はしなかった。「火星のタイムスリップ」や「ユービック」なんか、クローネンバーグ向きの本だと思う。