ヴィスコンティの遺作から、西部劇やらホラーやら青春ものやら
A級からZ級まで幅広いジャンルを制覇。
クローネンバーグの女性キャラの中では珍しく、
全編通して、傍観者的な立場で静かに事の成り行きを見守る
キャラクターを演じてます。
まるで氷の女王って感じですが、
無感情じゃなくて、鬱でアンニュイな表情は色気たっぷり。
戦慄の絆のジュヌビエーヌ・ビジョルドが演じたキャラと
少し重なるような気がしないでもない…けど、もすこし浮世離れモード。
クールに何もかも悟りきったような憂いの深い表情は
スキャナーズという荒唐無稽なSFアクション色を打ち消すアンチ・超能力者(不活性者=ディックだ!)を思わせる迫力。
さすがイノセントの貫禄充分。
腕組んで立ってるだけで、スキャナーズの苦悩が3倍増し。
■他作品
7 note in nero (1977) ルチオ・フルチのザ・サイキック
L' Innocente (1976) ヴィスコンティのイノセント
The Reincarnation of Peter Proud (1975) リーインカーネーション
Summer of '42 (1971) おもいでの夏
ほか多数