砕かれた街 上・下
SMALL TOWN 2004/8/25 初版発行
著:ローレンス・ブロック 訳:田口俊樹 ¥790+税
むうう。さすがブロック。読ませてくれますが、
正直、911がネタにはなっていても
テーマは、むしろニューヨーク(街&人)だ。
もはや関心を無くして久しいW・アレンの映画を見たような歯痒さだ。
面白いんだけど、あんたとは別世界に住んでるわ、オレ。
という読後感。
同じ作家の、同じNYを舞台にした
マット・スカダーが主人公のシリーズものに関してはそんなこと感じないところが、ミソだ。
オラが村(街・国・社会集団・ほか問わず)がやっぱり最高。
っていう能天気なプチ・ナショナリズムに
敏感に拒絶反応起こしてしまうのは、
オレの個人史的な必然なのだろう。
そこらへん、
エルロイやトンプソンを師と仰ぐ
理由のひとつであろうことは、
ネコが猫草を食わずにオレんのと同レベルの必然性だ。
自己完結しちまいましたよ。なんとね。