やむをえぬ事情により……
エドワード・マローと理想を追ったジャーナリストたち
Due to circumstances beyond our control...
Fred Friendly (C)1967
岡本幸雄:訳
2006/4/30 初版発行 早川書房 ¥2,500+税
はじめに
1 英雄的なもの、マイロ・ラドロヴィッチ
2 マッカーシー放送
3 《シー・イット・ナウ》の奇妙な死
4 《CBSレポート》の奇妙な誕生
5 マローとスミスに従って……
6 ノルマンディ、ボストンの賭博屋、そして価値ある賞の数々
7 すべての社長が知らなければならないこと
8 巨大なスイッチを握る新しい手
9 ヴェトナムの放送時間
10 通常株対公益
11 序章 どうにでもなる事情
解説 1969/5
追記 2006/4
「アメリカ人は自分たちが知らないものによって殺される可能性がある」 ドロシー・グリーン・フレンドリー
1966年、CBSニュース社長フレッド・フレンドリーは辞任し、その後非商業テレビの実現化に努力する。1998年死去。
※
今や、地上波テレビのジャーナリズムは瀕死状態だ。しかし、インターネットの登場が、従来のメディア環境を一変させつつある。
テレビ・メディアは、巨大資本を背景に質量共に組織としても巨大化した。体制補完的にルーチン化した「ニュース」を垂れ流す商業マスコミの時代はこれからもまだまだ続くだろう。
しかし既存メディアとは一線を画す、既存のテレビでも雑誌でもない、人類史上かつてなかったグローバルな「メディア」が今まさに生まれつつある。
理想化肌のフレッド氏は、ネットに未来を見るに違いない。