The Fall (2006)
監督:Tarsem Singh
118分
シネスイッチ銀座
★★★
The Cell (2000) は監督として不本意だったんじゃないかと確信。
こっちのほうこそデビュー作に相応しい。
おもしろかった。
「セル」の百倍いい。
おもしろいし、いいんだけど、まとめすぎ。
なにげにニュー・シネマ・パラダイス(未見)か、グレートスタントマン(ほぼ忘却)かと連想しちまった。
だからといって 光と闇の伝説 コリン・マッケンジー(傑作) みたいな茶目っ気があるでもなし…。
最後、むだに少女に語らせ過ぎ。
監督が映画好きなのはよくわかるが、「人間 落ちて 他人を笑わせてなんぼ」って話だと「蒲田行進曲(未見)」になってしまわないか?
そりゃまあ私財投じてあれだけのロケハンと撮影すれば、まとめたくなるのも人情だけど。
閑話休題。
川と馬(の死体)のイメージって、ラース・フォン・トリアーと あじましでお という偉大なる先駆者がいるので、するなといわれても比較してしまう。映像はすごいものの、どうしても The Cell でやったことの応用編にしか見えないために驚きが持続しない。ドラマがロケ地に負けてる気がして、いまいちのめりこめない。
どうせ自主製作だったら、リンチみたいに情念最優先で暴走しちゃえばよかったのに…
そりゃまあ私財投じてあれだけの(以下同
スケールも目的も違うけど、アート志向と商業主義の妥協なき映像作品としては、アントン・コービン先生の「コントロール」のほうがはるかに格上だと思う。
そりゃまあ私財投じて(以下同
少女が氷をなめるシーンとかちっともエロくないのも、監督が健全バリバリな人である証拠だ。
ターセムさんのいい人っぷりがにじみ出てきちゃってるのが損してるくらい いいひとだw
どうしても嫌いになれないけど、心の底から絶賛できない。
かっこよすぎるんだよな…
できすぎっつうか…
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